かみの工作所

ペーパーカードデザインコンペ2020

ペーパーカードデザインコンペ2017
ことばをこえる
ペーパーカードデザインコンペは今回で3回目。デザイナーや学生など多くの方にご応募頂き、約250点ほどの作品が集まりました。ご応募頂いた皆様本当にありがとうございました。今回はデザイン・建築・書籍にまつわる方々を審査員に迎え、審査に新しい視点がプラスされたように感じます。言語や文字、既存の様式をこえて、紙がもたらす新しいコミュニケーションに期待を込めて14作品を選出しました。

結果発表

グランプリ

審査会での協議により「該当作品なし」と判断致しました。

優秀賞

Letter cracker

design toka 飯田 智広 / 宮下 可奈子


審査委員コメント

クラッカーが弾けてメッセージが飛び出す、という明快な作品です。 「やってみたい」「送りたい」と素直に思わせる楽しいアクションに説得力があります。 輪ゴムで弾け飛ぶという簡単な構造ながら、きちんと成功することに研究を繰り返したことが伺えます。弾け飛ぶ紙を吟味したり、量産にむけて構造を改良したりと製品化までの道のりはありますが、楽しい製品になる確信がもてるカードです。

ハナテガミタバ

斎藤 梨佐


審査委員コメント
花を表現する作品は多く、競争率の高いモチーフです。その中でも紙ならではの表現でいて、平面と立体のバランスがよくまとまっています。三角形の封筒を開くと花束が現れ、中にはカードがついている、 という流れを説明不要で促すシンプルで親切な設計にとても好感をもちました。完成度が高いのでさりげなく見えますが、紙の透け感や厚み、紙質など細かいところまで考え抜かれた仕上がりです。

Smile

後藤 香代子


審査委員コメント
カードを開け、スライドすると顔の表情がパタパタと変わっていきます。アナログなアニメーションが、思わずくすっと笑ってしまう豊かな瞬間をもたらします。しくみとしては昔からあるもので、グラフィックもシンプルですが、 衒いのなさに、何度もスライドしてしまう不思議な中毒性があります。

特別賞

Femail

庄司 竜郎 / 成田 雄基 / 平澤 尚子


審査委員コメント
一枚の紙に等間隔の直線の筋が入ることで、巻きすのような何ともいえない手触りの一枚の紙。 筋は罫線にもなり、封筒サイズを選ばない折り筋としても機能します。 頼りないペラペラとした紙ながら、色々な表情、形状、所作を生むことに驚かされた作品です。 1枚に見えますが、何枚かの紙を積層して成立していることも特筆すべき点です。 既存の賞には該当しませんでしたが、紙のもつ可能性を見せてくれたことに敬意を表し、 今回新たに設けた「特別賞」として選出いたしました。

審査員賞

岡崎 智弘 賞
KAERU CARD

KAERU CARD

辻本 真理子

審査委員コメント

輪ゴムの仕掛けを利用し、THANK YOUと個別の文字がポンポンと順番に跳ねる仕掛けのアイデアです。文字が無垢に飛び跳ねる姿に、どこかに忘れていた愛嬌を感じました。実際には、受け取り手がどうやってスムーズにTHANK YOUの文字を跳ねさせるのか等の課題はありますが、そんなことは置いておいて、なんだかこの事象に楽しみを抱いて、提案いただいた姿に嬉しさをおぼえました。

鈴野 浩一 賞
Did you notice?

ダイジェスト

野崎 広暉

審査委員コメント

目の前で手品を見せてもらえたかのような驚きをもらいました。 正直なところ、外観のたたずまいからは予想もしてなかったので、そのギャップにやられてしまいました。仕掛けを知ると、とてもシンプルなのもいいです。

津田 淳子 賞
  • Nothing Card
  • Nothing Card

Nothing Card

太田 真実

審査委員コメント

一見、何にもないまっさらなカード。水をかけたとたんに絵柄が表れて、思わず「おおお!」と声を出してしまいました。こういうギミックはこどもの頃から大好きで、今でもやっぱりワクワクして心惹かれます。絵柄部分以外にステンシルで撥水スプレーをかけているのでしょうか? 水をかける前は絵柄の影が一切ないのがいいですね。そして選んだ茶色い板紙は、水を含むと色が濃くなるのがわかりやすいセレクトなところも、すごくいいなと思いました。

ナカムラケンタ 賞
  • なみなみ
  • なみなみ

なみなみ

坂本 あゆみ

審査委員コメント

ラーメンの麺と具をズルズルと引っ張ると、なんと便箋になっています。シンプルなアイデアだからわかりやすく、イラストも楽しそうだから、お店に並んでいたら手に取ってしまう方も多いのではないでしょうか。さらにご当地ラーメンの数だけ、商品を展開することもできます。旅先で出会ったおいしいラーメンを食べながら「あの人とも訪れたい」という思いを伝える手紙。さらにうどんにそばに、どんな麺類でも便箋になりますね。

名久井 直子 賞
  • 思い出を貼って送る『貼がき』
  • 思い出を貼って送る『貼がき』

思い出を貼って送る『貼がき』

森美

審査委員コメント

この『貼がき』は、シンプルなアイデアながら、〈心からわたしの欲しいもの!〉と胸をはって言える作品だったと思います。 旅先でハガキを出したい、でもいまいちな観光ハガキしかない(一周まわってそれがいい時もあるけれど)! そんな時にこれがあれば町のかわいいお土産やさんの包み紙もハガキになるし、立ち寄った先でもらった紙が、なんでもハガキになる。写真が間に合わなくても、絵心がなくても思い出を送れるキュートな作品です。

三澤 遥 賞
Pen Pal Card

Pen Pal Card

高橋 星一

審査委員コメント

紙に書くための道具を紙でつくるという発想が面白いです。 書きやすさもよかったです。ものの佇まいも素敵でした。

三星 安澄 賞
虹のメッセージカード

虹のメッセージカード

side inc. 大木 陽平 / 渡辺 律子

審査委員コメント

ギリギリ違いがわかるくらいの薄い色の紙が 少しずつ大きさの違う円弧の形にカットされています。 これらを重ねることで断面の部分に虹が現れる、という作品です。 たしかに紙の断面というものは、時に光ってみえますが、 この微細な現象に着目し、0.3mmほどの厚みの重なりを「虹」だとみたてた作者の想像力が素晴らしいと思いました。 今回、虹をテーマにした作品は多く見受けましたが、 これほどまでに繊細ではかない虹の表現は特異で、審査員賞に選ばせていただきました。

山田 明良 賞
  • Memory Card
  • Memory Card

Memory Card

本多 万智

審査委員コメント

光、水、影は 誰もが「記憶」にインプットされている重要なモチーフ。 水面(ミナモ)の揺らぎを印刷と型抜きだけでシンプルに表現し、そこに「ことばをこえた」伝わる瞬間を少し感じました。 「少し感じる」というのも紙ならではの繊細な特性、その可能性を感じました。

製品化までの流れ

商品化までの流れ

審査員 10組


審査会の模様

近日公開予定


総括

今や世の中はモノや情報が溢れて、みんな「お腹いっぱい」。テクノロジーの発展で、仮に10年前の生活と比べると全てにおいてメチャクチャ便利になった実感は多くの人が否定しないところかと思います。
では、10年前と比べ私たちは幸福になったか?というと多くの人が「NO」と答えてるようです。(日本の幸福度は過去最低の58位だそうです)
もしかしたら人と人の繋がりが昔より希薄になってしまったのかもしれません。
今回のペーパーカードデザインコンペでは希薄になった人の繋がりを「紙」というアナログなツールでどう繋げるか?送られてきたら嬉しいもの、驚くもの、笑えるもの、などコミュニケーションのキッカケになる観点で審査が自然に遂行されたような印象をうけました。
ある意味、デザインのクオリティより少し荒削りでもコミュニケーションツールとしてのアイデアやストーリーを感じれれる作品が選ばれたように思います。
受賞作品はこれから何ヶ月かかけてブラッシュアップされ製品としてリリースされます。みなさんにとってどんな意味のある製品になるか、今から楽しみです。

福永紙工株式会社 代表取締役 山田 明良

事務局・問合せ先

福永紙工株式会社 「ペーパーカード」デザインコンペ2020係
担当:浜田茜 髙橋里枝
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